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HDR360G

このページでは HDR360G に関する情報について記述する。


  1. 設置

    HDR360G 設置状態 HDR360G 取付部

    BL型の AXELA への HDR360G の設置状態と取付部を写真に示す。リアウインドーのハイマウントストップランプ右側に設置した。F750 のリアビューカメラがハイマウントストップランプ左側に見える。電源接続コネクタは本体上側にある。メモリカードスロットはリアウインドーに向かって右側(車体では左側)にあるので、出し入れもやり易い。レンズは真下に位置し、レンズの角度固定ネジはメモリカードスロットと同じ側にある。取付部は上下方向が決まっており、方向を示す矢印が刻まれている。2.4インチの液晶パネルだけではレンズの方向が適切かどうか判断するのは難しい。録画モードをデフォルトのラウンドから 2分割に変更すると何とか方向を判断できる。オプションの AVケーブル(VC-100) を本体に接続し、RCA端子を持つディスプレイに表示することもできる。その接続端子は本体上部にあり、天井とのスペースを取っておく必要がある。本体を取付部から外す際には上側にスライドさせるので、天井から 3cm以上離すよう説明書に書いてある。電源ケーブルは本体の U字型の溝に嵌め込むようになっており、万が一本体が脱落した際に接続コネクタに負担がかからないよう工夫されている。まだ電源コネクタは小型でロック機構が付いているので、取外す際には小さなツメを押す必要がある。

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  2. 撮影範囲

    HDR360G の PC用専用ビュアーを用いて記録された動画からキャプチャした画像を以下に示す。PC用専用ビュアーはラウンドモード、パノラマモード、16:9モードの 3つの表示モードを持つ。これらの画像は同じ時刻のものではないので、中央の幟がはためいて若干違って見えている。また比較のため、F750 で同一方向を記録した動画から MPC-HC を用いてキャプチャした画像も示す。保存時に JPEG Image Quality は 90% とした。掲載した画像はキャプチャした画像から IrfanView を用いて縮小したもので、保存画質は 80 としている。各画像をクリックすると原寸大で表示する。

    HDR360G ラウンドサンプル画像

    ラウンドモードで表示した状態である。キャプチャした画像の解像度は 1856×1856 で、記録した動画の解像度と同じである。リアゲートのワイパーの脇に車止めの白いバーが見えるが、ドライブレコーダーからそのバーまでの距離が約 1m、店舗壁面までの距離が約 4mである。360度撮影できるというものの、円周魚眼レンズではこのように後側は大きく写るが、前側はかなり小さくしか写せないことが判る。

    HDR360G パノラマサンプル画像

    パノラマモードで表示した状態である。キャプチャした画像の解像度は 2469×720 で、ラウンドモードより画像は見易くなっている。PC用専用ビュアー上では、表示画像を左右にドラッグすることで観察方向を変更することができる。解像度がさほど高くは無くても、後側の広い範囲がはっきり見えるのは利点である。懸念したように AXELA の Cピラー が死角になって見えない範囲が結構あることが判る。前側に設置すれば Aピラーはさほど太くないので、大きく写る側の死角は少なくなることが予想される。

    HDR360G 16:9後サンプル画像

    16:9モードで表示した状態である。キャプチャした画像の解像度は 1280×720 で、あたかも一般的なドライブレコーダーで見える範囲を表示しており、パノラマモードで表示した画像とも異なる観察し易い違和感の無い画像になっている。円形の画像を補正して長方形の画像にしているためか、画像上辺に撮影されていない範囲が平たい半月状に黒く見えている。16:9モードとパノラマモードで上下方向のドット数は同じ 720 だが、表示範囲は異なり、垂直視野角の 1/4 程度を表示していると思われる。PC用専用ビュアー上では、表示画像を上下左右にドラッグすることで観察方向を変更することができる。4m離れた店舗壁面に貼られたポスターの小さな文字はつぶれて読めない。400×225 程度の解像度の画像を拡大して表示しているような画質である。

    F750 後サンプル画像

    同じ場所で F750 のリアビューカメラで記録した動画からキャプチャした画像である。HDR360G がハイマウントストップランプの右側、F750 のリアビューカメラが左側にあるので、見えている範囲が若干左側にずれているが、同じような範囲を示している。元の動画の解像度は 1980×1080 で隅々まで鮮明に記録されている。当て逃げ対策として例えば車両のナンバーを記録するためには最低限この程度の解像度が必要と考えられる。

    HDR360G 16:9前サンプル画像

    前側を 16:9モードで表示した状態である。パノラマモードの画像から想像できるように、フロントガラスの向こう側の情景はかなりひどい画質である。アクセラのリアドアとリアゲートはダークティンテッドガラスだが、フロントガラスは通常の濃さなので、白飛びして向かいの建物がはっきり見えない。逆にこれらが写るような露出に設定すると、画像の大部分は黒つぶれして見えなくなるだろう。中心からオフセットして装着したので、助手席側の Aピラーは助手席のヘッドレストに隠れて見えず、運転席側の Aピラーは運転席のヘッドレストと重なって見えている。

    F750 前サンプル画像

    同じ場所で F750 本体のカメラで記録した動画からキャプチャした画像である。HDR360G では全く分からなかった状況が記録できている。見比べると Aピラー、Bピラー、ヘッドレストによる死角が多いことが判る。

    HDR360G 16:9左サンプル画像 HDR360G 16:9右サンプル画像

    それぞれ左右を 16:9モードで表示した状態である。Cピラー で見えない範囲が結構あるが、F750 のリアビューカメラでは死角であるリアウインドーの真横の状況が見えている。例えば、駐車場で真横に停めた車に乗り降りする状況が記録できるので、何の証拠が無いよりましと考えるべきである。運転中でも左後ろは死角となって見え難いので、その方向が写るだけでも有難い。中心からオフセットして装着しているため、リアクォーターガラスの形状が左右で異なって見える。

    HDR360G 16:9右サンプル画像 HDR360G 16:9後サンプル画像 HDR360G 16:9左サンプル画像 HDR360G 16:9前サンプル画像

    前後左右を 16:9モードで表示した画像を並べて示す。少なくとも車内外の輝度差は大きく、しかも車内の撮影面積が約半分であるにもかかわらず上手く露出補正できていると感じる。解像度と画質の問題は撮像素子と SoC の進化によって解決するだろうが、円周魚眼レンズの特性は変わらないので、用途を良く理解した上で使用するのが望ましい。

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  3. 2分割モード

    HDR360G 2分割モードのサンプル画像

    録画モードを 2分割モードとした時の動画からキャプチャした画像を示す。キャプチャした画像の解像度は 1440×1080 であり、上下に前後の状況を同時に表示している。ラウンドモードで記録した日と別の日の動画なので左右に駐車車両が見え、幟は無いが駐車位置は同じで、店舗壁面はほぼ同じ位置に写っている。上下に 2分割なので 540 ドットで分割できると思いきや、上側は 536 ドットであった。下側も同じ 536 ドットで切断して左右で連結し、ラウンドモードで録画しパノラマモードでキャプチャした画像に合せた表示範囲にしたものを次に示す。

    HDR360G 2分割モードのサンプル画像変形

    2分割モードで記録した動画からキャプチャした画像を再構成した画像を示す。解像度は 2880×536 で、比率は 5.37:1 である。ラウンドモードで記録した動画をパノラマモードで表示した画像と見比べると表示範囲の違いに気付く。リアゲートの内張りの下端中央が大きく欠けており、上下方向の視野を狭めて表示しているようである。また、前側もフロントガラス上端から表示しており、同じことが言える。

    HDR360G パノラマサンプル画像

    ラウンドモードで記録した動画をパノラマモードで表示した画像を再び示す。解像度は 2469×720 で、比率は 3.43:1 である。このように 2分割モードはパノラマモードを単純に変形して表示しているわけではないことが判る。

    ラウンドモードで記録した場合、動画の閲覧には PC用専用ビュアーが必須であるが、表示モードを切り替えることで見たい方向を任意に設定できることが便利である。2分割モードで記録した場合、動画の閲覧は汎用の動画ビュアーで可能だが横方向の状況確認はし難い。しかし、本体のみ又は RCA端子に動画を出力して外部ディスプレイで閲覧可能なのは便利である。同じ 2分割でも左右方向とか、前後左右の 4分割の録画モードがあっても良いのではないか、と思う。

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  4. 薄暮時の画像

    HDR360G 16:9薄暮時のサンプル画像

    日立市内で 9月初旬の 18時過ぎの薄暮時に走行した際の動画からキャプチャした画像を示す。画像をクリックすると原寸大で表示する。ただし、撮影されたナンバープレートの一部を黒塗りとした。空が明るく見えるが、既に薄暗い状況である。信号待ちで停車した際の後方画像で、後続車との間隔は数mと思われる。縮小画像では判然としないが、原寸大では後続車のナンバープレートの 4桁を読み取れる(掲載画像では一部を黒塗り)が、その他の文字は潰れて読めない。また、後続車がヘッドライトを点灯し、空が結構な面積を占めているにも関わらず周りの状況は適度な露出で撮影できている。

    F750 後サンプル画像

    同じ場所で F750 のリアビューカメラで記録した動画からキャプチャした画像である。露出はこちらの方が肉眼で見た感じに近い。掲載画像では一部を黒塗りとしているが原寸大では後続車のナンバープレートの 4桁を読み取れるどころか、地名、分類番号 3桁も読み取れる。ひらがな 1文字は何とか読めるか、というレベルで記録されている。

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  5. 暗所の画像

    HDR360G 16:9暗所のサンプル画像

    街路灯しか光源が無い道路で記録した動画からキャプチャした画像である。光が当たっている場所はそれなりに映っているが、それ以外は全く映らない。従来の一般的な撮像素子ではこのように暗所は全く苦手である。しかしながら、薄暮時の条件でも充分明るく記録できるようになったので、技術の進歩を感じる

    F750 後サンプル画像

    同じ場所で F750 のリアビューカメラで記録した動画からキャプチャした画像である。HDR360G と比べると雲泥の差で、かなり明るく記録できる。STARVIS 対応モデルでないのに立派なものだと思う。

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  6. PC用専用ビュアー

    PC用専用ビュアーの推奨環境はリンク先にある通りである。これを PC にインストールして初めて起動した際に、「DirectX9.0c をインストールせよ」という旨のメッセージが表示されることがある。手元の環境で Windows7 の場合は DirectX 9.0c End-User Runtime からインストーラーをダウンロードしてインストールすれば良かったが、Windows8.1, Windows10 の場合は DirectX エンド ユーザー ランタイム Web インストーラをダウンロードしてインストールした。専用ビュアーのウィンドウサイズは 1120×700 の固定であり、これより高解像度のディスプレイでは相対的に小さいサイズでしか再生できない。動画再生部分をダブルクリックすることでディスプレイの全画面で再生可能である。以下の表に通常表示と解像度 1366×798 のディスプレイで全画面表示した各画像を示す。画素数に比例して縮小してある。デフォルトである映像表示サイズが小の場合に【マップ表示切替】ボタンを押すと、16:9モードでは地図とロゴが交互に切り替わるが、パノラマモードでは地図と映像が切り替わり、360度方向の映像を表示できる。


    映像表示サイズ:小映像表示サイズ:中映像表示サイズ:大
    16:9
    モード



    専用ビュアー 16:9モード その1 専用ビュアー 16:9モード その2 専用ビュアー 16:9モード その3




    専用ビュアー 16:9モード フルスクリーンその1
    パノ
    ラマ
    モード



    専用ビュアー パノラマモード その1 専用ビュアー パノラマモード その2 専用ビュアー パノラマモード その3
    専用ビュアー パノラマモード その1の2




    専用ビュアー パノラマモード その1 フルスクリーン 専用ビュアー パノラマモード その2 フルスクリーン
    専用ビュアー 16:9モード フルスクリーンその2

    また 16:9モードの時、解像度 1600×1200 のディスプレイで全画面表示した場合を左に示す。

    以上の画像から次のことが判る。即ち、専用ビュアーの通常表示で表示される範囲は縦横比 1366:798 = 1.71:1 を基準にしている。パノラマモードでも映像表示ウィンドウサイズは変わらず、上下の余白は黒く表示される。ここには掲載していないラウンドモードの場合、上下一杯に表示し、左右の余白は黒く表示される。

    通常表示した場合、16:9モードでは映像表示サイズを小、中、大と切り替えても、表示範囲は変わらず、そのまま映像の表示面積が変わるだけである。しかし、パノラマモードでは映像表示サイズが小と中又は大の場合で、表示範囲が異なる。

    全画面表示した場合、16:9モードではディスプレイの上下方向の範囲に合わせて表示される。ディスプレイの解像度の縦横比が 4:3 の場合、はみ出した左右の部分は表示されない。パノラマモードの場合、3.43:1 の比率でディスプレイの左右方向の範囲に合わせて表示され、上下の余白は黒く表示される。映像表示サイズが中と大の場合に全画面表示すると、通常表示で表示されている範囲がディスプレイの左右方向一杯に引き伸ばして表示される。

    推奨再生環境は、CPU が Core i5 2.6GHz以上、メモリー 8GB とされている。CPU が Core 2 Duo L7300 1.40GHz、メモリー 4GB、Windows7 Professional 32bit でも再生は可能だが、ファイル選択操作に難があり実用的ではない。ASUS TransBook T100TAM-B-GS の CPU Atom Z3795 1.59GHz、メモリー 4GB、Windows10 Home 64bit では操作も再生もほとんど問題が無い。

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