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TT250R

このページでは TT250R に関して変更した部品等について記述する。

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  1. ハンドル

    2001/5/12 の F2 小湊でハンドルを曲げてしまうまでは、ROUGH & ROAD 製の HARDY の MID を装着していた。元々 YAMAHA のトレールはトップブリッジが高めだが、この程度の高さで編者の体格(身長165cm)では丁度良かった。なお、編者の TT250R はハンドルホルダーを180度反転させてハンドルをライダー側に寄せている。また、ハンドル両端を 7mm ずつカットして幅も適正になった。

    さて、今度は同じROUGH & ROAD 製の HARDY の PRO に変更してみた。やや高目の方がヒルクライムには適するのではないか、という考えからである。第一印象では結構高いと思った。このハンドルも両端を 7mm ずつカットして幅も適当になった。角度はやや手前に倒し気味とした。MID よりも PRO の方が倒し込みが楽に感じる。絞りもきついせいか、シッティングポジションでは切り返しも楽である。高めになって押えがききにくいが、その分林道ツーリング程度では疲労が少ない。

    このハンドルはしなり感があって軟らかい印象が強い。適度に路面からの衝撃を和らげてくれるようだが、激しい走りをしなければかえって好ましい特性だと思う。

    雪の八溝山で転倒した際にまたまたハンドルを曲げてしまったので、Renthal の LARRY ROESELER レプリカを装着した。このモデルは随分昔から存在し是非装着したいと長年思っていた。下の表を見て判るように比較的絞りがきつく、高さがあるのが特徴である。装着しても違和感がなく、今までに無くフィットしている。

    ハンドルの各サイズ

    絞り高さ
    HARDY MID7857772
    HARDY PRO7839882
    LARRY ROESELER レプリカ7848198

    グリップは YAMAHA 純正のものを使用している。掌がわにはリブがないので長時間握っていてもまめができにくいので快適である。

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  2. ハンドガード

    TT250R に装着されている YAMAHA 純正のハンドガードはプラスチック製のオープンタイプである。記憶が確かなら、この形状は XT250T(48Y) の頃から変わらない。ただ、XT250T には標準装備されておらず、初代 DT200R のオプション部品、もしくはエンデューロレーサー TT350 に装着されていたものだと思う。ちょっとしたブッシュなら充分手を保護してくれるし、冬でも手が寒くない。転倒しても軟質プラスチックなので大きく変形するだけですぐ元の形状に戻ってくれる。その分レバーの保護には役に立たないし、グリップエンドも守ってはくれない。軽量で安価なのでメーカーの標準装備には適当と思われる。

    さて、グリップエンドの保護とハンドリングに影響を与えないように軽量であるということで、プラスチック製のクローズドタイプへの変更を思い立った。もちろん、狭い林道の枝などから手やレバーを守るという目的もある。このタイプではアチェルビス製のラリーブッシュガードが有名だが少々高価(\12,000)である。マグナム製のプラスチックブッシュガードが安価(\6,800)であったのでこれを装着した。オプションのスポイラーも\1,800とこれも安価であり、同時に装着した。グリップエンドは当然孔を開ける必要がある。グリップエンド側のアダプターは肉厚の厚いアルミハンドル用のものと肉厚の薄いスチールハンドル用のものが同梱されている。クランプは樹脂製でスイッチボックス等を外す必要がないのが有り難い。

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  3. リアディスクガード

    リアディスクガード
    ガードと取り付けボルト

    純正ではプラスチック製のガード ( パーツナンバー 4GY-W0786-00 ) があることになっているが、これを書いている2001年6月現在ではメーカー在庫は既にない。そこで XR のものを流用し、L字型のステンレス製のアダプターを自作して装着している。スイングアームとキャリパーブラケットが当たってしまう部分はカットする必要がある。注文した部品は以下の通りである。

    名称パーツ番号個数
    カバー、リアディスク43330-KZ1-6701
    ボルト、フランジ 6X1090020-ZV0-0002

    フランジボルトはこのディスクガード専用品である。ガードとディスクのクリアランスを少なめに設定したら、ガード変形の際ディスクと接触し易くなってしまった。ディスクが接触により過熱される危険があるので、模倣する場合には注意されたい。(2009年12月追記)

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  4. オイル漏れ

    シリンダヘッドの左側側面(エキゾーストパイプの上)にオイル抜き用と思われるデコンプアーム取付け用ボルトがある。いつの頃からか、ここからオイル漏れを起こすようになった。にじんでいるというよりはもう少し多く漏れていた。ギャロップの店長に相談してガスケットを交換してもらったが、それでもオイル漏れは止まらなかった。このボルトは変わっていて、先端の4mmほどはネジの切っていないもので、ネジ部は6mmしかない。店長によると、トルクを掛けすぎてシリンダヘッダ側をなめてしまうと、アッシー交換となってしまうし、ネジ部が短いのでトルクをかけることができない(というよりもトルクを掛けすぎないようにネジ部が短くなっていると言うべきだろう)とのことだった。そこで全長が同じで、ネジ部の長さが同じものを探して交換することにした。いくつかパーツリストを眺めてみたところ、セローのシリンダヘッドに使われているボルトが丁度良さそうに思えたので注文してみた。使用しているガスケットも同じ部品番号であった。

    名称パーツ番号
    ボルト
    (TT250Rのボルト)
    90109-06418
    ガスケット90430-06014
    スクリュー、ヘキサゴン
    (セローのボルト)
    90153-06029

    ギャロップで交換してもらい、丸一日走ってみたところオイル漏れは止まったように思われる。

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  5. マップケース

    チーム大和のツーリングはコマ図を使用したものが多い。多くの市販品があるがどれも高価であるので自作することにした。

    [詳細]

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  6. タイヤ

    未舗装路だけではなく舗装路も走るバイクではタイヤの選択は悩ましいものだ。概して未舗装路のグリップを求めると、舗装路のグリップが低下し、タイヤの寿命が短くなる。編者の場合、TT250Rで使用したタイヤは以下の3種類である。

    • MICHELIN T63

      前の TT250R の時から履き続けたタイヤ。舗装路を走る割合が多い場合には、舗装路でのグリップの良さと寿命の長さが有り難い。フラットな未舗装路なら充分グリップするし、パターンの割りに砂地も走り易い。ブロックが低くなってもグリップ感はあまり変わらないような気がする。舗装路主体のライダーに向くだろう。

    • PIRELLI MT 21 Rallycross

      T63 よりも未舗装路のグリップが良く、かといっていわゆるエンデューロタイヤよりも舗装路が安心なタイヤ。その分寿命は T63 より短くなる。未舗装路主体のライダーに向くだろう。

    • PIRELLI MT 83 Scorpion F.I.M. & MT 18C

      いわゆるエンデューロタイヤ。舗装路は走れるというだけでグリップはあんまり期待できない。何気ないところで突然滑るし、ブロックも欠けやすいので注意が必要である。軟質路面のグリップは素晴らしいが、寿命は極端に短い。林道ツーリングに使うにはちょっと勿体無いと思う。

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  7. サイクルコンピュータ

    PANORAM V12 PANORAM V12

    マップケースのコマ図を使って走行する場合、バイク本体のトリップメータではコマ図に記載された距離からの視線移動が多く、ナビゲーションし難い。ラリーでは ICO製のメータを使用することが多いが、高価なので安価なサイクルコンピュータを取り付けることにした。できるだけ表示面積が大きく、常にトリップメータが表示できる機種としてトピーク社製のパノラマV12 を選択した。この機種は二台分のオドメータ、トリップメータを記録でき、タイヤの周長もmm単位で可能である。オプションの 1700mmワイヤーセンサーを使うとバイクにも取り付けるのに充分な長さとなる。また、このワイヤーは比較的太いのでオフロードでの使用でも安心である。ただし、スピードメーターは 99.9km/h までしか表示しないので高速走行が多い場合には不便である。バックライトは装備されていないので、高輝度LED を用いた照明を自作した。取り付けは左側バックミラーの付け根付近とした。マップケースに近いが、走行中は大きな視線移動となるので注意が必要である。また、コンピュータ本体の取り付けはビス一本で回転しやすいのはマイナスポイントである。

    マグネット

    バイクの場合、スポークの太さが違うので同梱の自転車用のマグネットはそのままでは取り付けられない。そこでキャットアイ社のマグネット(#169-9690)をブレーキディスクにネジ穴を作って取り付けた。ラフ&ロードでは Trail Tech製と思われる磁石を埋め込んだボルトを取り扱っているので、これを用いる方が簡単だろう。

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  8. スロットルバルブの張り付き

    スロットルバルブ スロットルバルブ スロットルバルブ

    例えば、アクセルを大きく開けている状態からアクセルを戻した時に回転が上がったままになってびっくりすることがある。これはスロットルバルブの張り付きと言われるもので、エンジンの吸気側の負圧によってスロットルバルブが張り付いてしまうことが原因である。これを防ぐために、スロットルバルブ表面を鍍金するなどして滑りを良くする、リターンスプリングを強いものにする、濃い混合気にする、などの対策が採られる。

    TT250R の場合、通常では張り付きは滅多に生じないが、雨天時に経験したことがあった。これは吸気内の水蒸気が霜となるアイシングに原因がある。アイシングは、ガソリンの気化潜熱による温度低下、キャブレータ内の圧力低下による温度低下のためと言われている。編者は、スロットルバルブ表面に小さな傷があると、そこに霜が付きやすくなるのではないか、と考えている。

    これらの写真は、6年間で 42,000km 走行した TT250R のスロットルバルブである。左からシリンダー側、エアクリーナ側、側面である。各写真はクリックすると拡大される。全体に何らかのコーティングがされているようだが、シリンダー側の剥がれが多く、下地が見えている。エアクリーナ側と側面は下地が見えてはいないが、全体的に磨耗し、細かな傷が多い。傷は大気中の砂や埃によると思われるので、エアクリーナの清掃はまめに行うべきだろう。この状態で雨天時の張り付きがひどかったので、キャブレータごと交換した。

    なお、スロットルケーブルの潤滑不足やスロットルチューブとハンドル間の抵抗等によってアクセルの戻りが悪い場合に、スロットルバルブの張り付きが起こり易くなるかも知れない。これらの箇所をきちんとメンテナンスして、エンジン停止時にアクセルを大きく開けた状態から手を離した瞬間にリターンスプリングの力で素早くアクセルが戻ったとしても張り付きは起こり得るので、そうなったらスロットルバルブの点検を行うべきと考える。

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  9. デジタルメータの操作方法

    TT250R デジタルメータの操作方法のページに記した。

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