はじめに
Garmin GPS Ⅲ+ の電源供給の項で述べたように、最初の頃は TT250R のバッテリーから直接電源供給してきたが、いつからか突然電源断が起きるようになった。AXELA で使用した場合には全く問題はないので TT250R 固有の問題と判断し、3端子レギュレータを用いて電源供給してみたが、しばらく使用していると再び電源断が起きるようになった。そこで、gigoさんのGPSと電子工作の掲示板で相談して、以下に述べるような DC-DCコンバータを用いた電源供給を行う事にした。
なお、本ページに掲載されている内容は各メーカの保証対象外の行為であることを承知の上、各位の自己責任で利用されたい。本ページの内容によって各位が受けたトラブルなどに対し編者は一切責任を負わない。
参照したページ
sanさんのページ eTrexSummit用絶縁電源内蔵ケーブルを作る gigoさんのページ GPSと電子工作の掲示板 2004/04/06(Tue) 01:22 の sanさんの書き込みから続く議論 ライトスタッフ 何でも掲示板 [3288] の光安@ライトスタッフさんの書き込みから続く議論 なお、DC-DCコンバータの使用に関しては、DC-DCコンバータ使用上の注意も参照の事。
2004年5月に sanさんのページで同様に DC-DCコンバータを用いた Swan-Power-Data Cable のページが公開されたのでこちらも参照の事。
部品の入手と組み立て
参照したページの議論をまとめると以下のようになる。
- 車に比べると、バイクは ECU や弱電機器がないため、電源に対してノイズ対策、サージ対策が充分に行われていないと思われる。ツェナーダイオードによる対策が有効か。
- バッテリーレスバイクは、コンデンサー代わりになるバッテリーがない分、容量の大きい電解コンデンサーを用いる必要がある。
- 入力側に大容量の電解コンデンサーを用いた場合には逆流防止のダイオードを挿入する。
- 複数の機器を接続する場合には絶縁型 DC-DCコンバータを用いてアース電位がバイク側と同じにならないようにする。
- ノイズ対策で LCフィルタを入力側に挿入する。
以上をふまえ、TT250R はバッテリーを搭載しているが、以下のような回路を用いる事にした。
絶縁型DC-DCコンバータによって、バイク側と GPS側の GND を分離。DC-DCコンバータの前に LCフィルタ、入力側に逆接防止のダイオード、サージ保護用にツェナーダイオードの設置。コンデンサーの各容量はメーカーの取扱説明書を参考にした。
DC-DCコンバータ 12V→12V 6W
COSEL ZUS6-1212D1 整流用 1A D2 ツェナー 16V 5W L トロイダルコイル 50μH/2A C1 電解コンデンサー 220μF 50V C2 電解コンデンサー 100μF 50V なお、DC-DCコンバータ、トロイダルコイルはオーディオQの、ツェナーダイオードは BANKS のそれぞれ通販を利用した。その他の部品は近所の電気屋で購入した。回路はユニバーサル基板上に作成し、65 x 50 x 20 mm のケース(TAKACHI YM-65) に収めた。